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【クリニック監修】フィナステリドの効果、どれぐらいで実感できる?

フィナステリドの効果が分かるにはどれくらいの期間が必要でしょうか。AGA治療薬としておなじみの「プロペシア」に含まれている有効成分が「フィナステリド」。このフィナステリドがなぜAGA治療に効果があるのか。そして効果はどれぐらい使えば実感できるのかをご紹介します。

このページの監修者のご紹介

医療法人翠奏会 
Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)

事務長 安田 孝志(やすだ たかし)

経歴

髪に関する美容業界を経て、1999年にクリニックに入職。「AGAはお医者さんで治せる」ことがまだ世の中にあまり知られていない頃から発毛治療に事務長として携わってきた、日本における発毛治療の変遷を知るエキスパート。
関西において男性の発毛治療を行っているDクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)と、分院の女性専門クリニック・脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪の事務長として活躍中。新人指導や接遇改善、業務改善等に対しリーダーシップを発揮している。

フィナステリドは、どうして効果があるのでしょうか?

AGAのメカニズム

フィナステリドとは、AGA治療薬に効果的な医薬成分。このフィナステリドを主成分として作られているのがプロペシアです。

プロペシアは1997年にアメリカで開発、発売され、日本でも2005年にMSD製薬から発売されました。特許が切れた2015年以降はジェネリック製品も発売されています。

AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、強い作用を持つ「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化することが発症の原因の1つです。

DHTが発生すると、毛乳頭細胞内の男性ホルモン受容体と結合し、頭髪の毛母細胞に活動を抑制するシグナルを発し、毛髪の成長を抑えてしまいます。

フィナステリドの効果のメカニズム

テストステロンがジヒドロテストステロンに変化するためには、「5αリダクターゼ」という還元酵素が不可欠です。フィナステリドはこの5αリダクターゼを阻害し、テストステロンからDHTが産生されるのを防ぐ作用があります。

このことからフィナステリドは、AGA治療に効果をもたらすと言えるのです。

5αリダクターゼには1型と2型が存在します。1型5αリダクターゼは側頭部や後頭部の皮脂腺にあり、2型5αリダクターゼは前立腺、前頭部、頭頂部の毛乳頭にあります。フィナステリドの場合は、2型に対してピンポイントで効き目をもたらします。

またジヒドロテストステロンには皮脂を分泌する働きがあります。このため薄毛が進むと額がテカったり、頭皮がベトベトしたりすることもありますが、フィナステリドの服用により、このようなトラブルの改善も期待できます。

ただ皮脂を抑えすぎると逆に乾燥などのトラブルが起きることもあるため、皮脂=悪というわけではありません。あくまでDHTの生成を防ぐことでAGAの進行と過剰な皮脂分泌を抑えてくれるのが、フィナステリドなのです。

 

フィナステリドの効果と「ヘアサイクル」

人間の髪が伸びるスピードは性別に関わらず、1か月に1センチ程度です。また髪には「ヘアサイクル」と呼ばれる、髪が生まれてから成長し、抜け落ちるまでの周期があります。

「成長期」「退行期」「休止期」の3つの時期

・成長期
発毛し、毛が成長していく期間

・退行期
毛の成長が止まり、髪が毛穴に刺さっているだけの期間

・休止期
毛が抜け落ち、休んでいる期間

このヘアサイクルのトータルの期間は男性で2~5年、女性で4~6年と言われています。

AGA治療薬にはこのヘアサイクルの乱れを元に戻し、髪の成長を促す効果はありますが、ヘアサイクルや髪の伸びるスピードを速める効果はありません。
つまりフィナステリドの服用を始めたからと言って、一晩で髪がふさふさになるわけではありません。

では、フィナステリドの効果を実感するには、どれぐらいの期間が必要なのでしょうか。

 

フィナステリドの効果を実感できるには約3か月かかる

例えば、前髪を短く切ってから、伸びたような気がするまでの期間をイメージしてみましょう。男性なら、短くサマーカットにしてしまってから、伸びてきたと感じるまでの方が身近かもしれません。

切った短さと、希望の長さにもよりますが、「前髪を1センチほど切りすぎた」、あるいは「全体に短くした後に、伸びた髪が耳にかかるようになってきた」のような変化に気が付くのは、おおよそ2か月以上かかるのではないでしょうか。だとすれば、それ以上の伸びを感じるには、もう少し必要です。

AGA治療の効果については個人差はありますが、治療を始めてから3~6か月程度からと言われています。

治療を始めてごく短期間の治療で「生えてこない」「効果が実感できない」と焦るのではなく、気長に続けることもAGA治療は大事なことです。

またフィナステリドのみに頼るのではなく、日頃の生活習慣に気を付けることも薄毛改善に繋がります。

例えばタバコ。
紙巻や加熱式に関わらず、喫煙は毛細血管を収縮させ、毛根の周囲の血流を悪くするおそれがあります。

またタバコを吸うとビタミンが消費されてしまうので、頭皮の健康維持に不可欠なビタミンB2や、細胞の代謝に欠かせないビタミンB12が消費・破壊されてしまいます。

暴飲暴食、不規則な生活に睡眠不足、ストレス過多などはないでしょうか。
自身の生活習慣の点検や見直しも、薄毛改善への大事な一歩と言えるでしょう。

 

フィナステリドの効果は、女性や未成年には期待できない

薄毛は男性の専売特許ではなく、女性でも悩んでいることがあります。
女性にも男性型脱毛症の「Female Androgenetic Alopecia(FAGA)」が起きることがあるからです。

しかしフィナステリドは女性が使用しても効果がなく、女性への安全性確認が取れていないため、処方することができません。

また、妊娠中の女性や授乳中の女性が服用すると、胎児及び母乳を介して母乳を飲んでいる赤ちゃんに移行し、男児の男性性器形成に影響する副作用の恐れがあるため、処方ができません。

フィナステリドは女性だけではなく、未成年が服用した場合の安全性も確認が取れていません。

AGAは思春期以降から発症することもあり、中には10代で薄毛に悩んでいる人もいるかもしれませんが、「フィナステリドを飲めば治る」と安易に考えたりせず、AGA治療に携わる医師に相談することを何よりもお勧めします。

フィナステリドの作用、副作用、効果についての詳しい記事もございます。よろしければそちらもお読みください。

 

フィナステリドと他のAGA治療薬の、効果の違いとは

AGA治療には現在、フィナステリド製剤だけではなくデュタステリドという成分を主成分とする「ザガーロ」という薬、ミノキシジルという成分が配合された薬も使われています。

デュタステリドとフィナステリド

フィナステリドとデュタステリドにはDHTの産生を抑えてヘアサイクルを整え、成長しきっていない髪が抜け落ちてしまうのを食い止める効果があります。

デュタステリドはフィナステリドと同じく、5αリダクターゼを抑制する効果があります。フィナステリドは2型のみを抑制しますが、デュタステリドは1型と2型の両方を抑制する効果があります。

フィナステリドは血中に残留する期間は1か月と言われていますが、デュタステリドは6か月と長く、それぞれこの間の献血は禁止されています。

ミノキシジル

ミノキシジルという成分には、血管を拡張し、血行を良くすることで発毛を促す効果と、毛を作る毛母細胞を直接刺激して発毛を促す効果があります。

日本で承認され、薬局・ドラッグストアで購入できるのは、頭皮に塗布するタイプの外用薬タイプのミノキシジルです。

ミノキシジルは内服薬の「ミノキシジル・タブレット」もありますが、こちらは日本では承認されていないため、頭髪治療専門のクリニックを受診して処方を受けて購入、使用するのが一般的です。

フィナステリドとデュタステリドの成分には共通する点があるため、この二つの併用には特段の注意が必要です。

しかしミノキシジルの場合は、いずれの薬とも併用が可能です。

 

フィナステリドには効果だけでなく、副作用も

フィナステリド配合薬には、「プロペシア」発売元のMSD株式会社によると、下記のような副作用の報告がされています。

<プロペシアの副作用>

また、上記の他、肝機能障害のある人に投与した場合の安全性が確保されていないことがわかっています。

薬はその人との相性があり、誰かが効果を得たからといって、自分にも同じ効果が出るとは限りません。副作用のある薬の服用にあたっては、検査や診断などを経たうえで、医師とともに決めるのが安心安全です。

正しく使えば効果が期待できる成分ですので、やみくもに恐れることなく、まずは医師に相談することをお勧めします。

(上記参照|MSD社 プロペシア「添付文書」

 

フィナステリドはAGA治療の選択肢の1つ

フィナステリド以外にもデュタステリドやミノキシジルなど、薄毛に効果をもたらす薬はいくつかあります。フィナステリドはAGA治療における、選択肢の1つと言えるでしょう。

何を選んでどう治療していけばもっとも効果が出るのか。それを知りたければ、AGA専門クリニックに相談するのが近道です。

なぜなら自分の薄毛にフィナステリドが効果をもたらすのか、あるいはほかの治療薬が適しているのか。そもそも、自分の症状がなんであるのか、などは素人が判断するのは難しいものです。しかしAGA専門クリニックならこれまでの豊富な診断例をもとに、最も合う治療法を探し出してくれます。

フィナステリドの他、AGAの治療などについての詳しい情報をまとめた記事がございますので、ご興味があれば、そちらも併せてお読みください。

 

(まとめ)

フィナステリドの効果や副作用についておわかりいただけたでしょうか。

フィナステリドは薄毛・抜け毛の進行予防に効果があります。

使い始めてから3~6か月ほどで実感できるのが一般的。女性と未成年には使うことはできません。副作用もありますが、知識と経験のある頭髪治療を専門とする医師の処方を受けて、適切に使用すれば、とても効果的なAGA治療薬と言えるでしょう。

フィナステリドについてのコラムは以上です。

フィナステリドの効果、作用、開発の経緯などをまとめた記事もございます。
そちらも併せてご覧ください。

注:記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。
サイトの情報を利用し判断・行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

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