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【クリニック監修】白髪の原因は?黒いままではいられない?人の髪はなぜ白髪になるの?
抜け毛や薄毛と同様、白髪もまた老けて見られる原因の1つです。できたらなりたくないものです。人が白髪になる原因、白髪への対処を説明します。白髪との付き合い方を知って、華麗に齢を重ねましょう。
このページの監修者のご紹介

医療法人翠奏会
Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)
事務長 安田 孝志(やすだ たかし)
経歴
髪に関する美容業界を経て、1999年にクリニックに入職。「AGAはお医者さんで治せる」ことがまだ世の中にあまり知られていない頃から発毛治療に事務長として携わってきた、日本における発毛治療の変遷を知るエキスパート。
関西において男性の発毛治療を行っているDクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)と、分院の女性専門クリニック・脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪の事務長として活躍中。新人指導や接遇改善、業務改善等に対しリーダーシップを発揮している。
増えてゆく白髪の原因は!?
白髪や抜け毛や薄毛と並ぶ、頭髪に関連する悩みの1つです。
白髪は老化や蓄積した“疲れ”の象徴としても見られるため、染め始めると定期的なケアが必要なため手間もお金もかかります。
最近は「グレイヘア」と呼ばれておしゃれに見せる人も出てきましたが、まだまだ周知されたとは言えず、選べるなら、やはり色のしっかりとある髪の方が若く見られるのではないでしょうか。
白髪になる理由や、若くても白髪になる人、高齢でも白髪のない人の違いはどのようなものでしょうか。
髪の色は後付け?髪の色はもともと「白」
髪の毛は黒い髪が生えてきて長く伸び、少しずつ白髪が増えていくようイメージです。
しかし、実は本来の髪の毛は「白」。毛母細胞が増殖する段階で、色素細胞「メラノサイト」から黒い色素を受け取って黒くなるのです。
真皮のメラノサイトは紫外線の刺激をうけ、チロシンというアミノ酸から肌に色を付ける色素「メラニン」をつくり出します。
「メラニン」は、肌にはシ“ミやそばかすの元になる困った存在”のイメージがありますが、毛包内では髪の毛に色を付ける “という、大事な役割があります。
髪の毛は、メラノサイトが産生したメラニンを毛母細胞が分裂する過程でとりこみ、それが、色のついた髪になるのです。
メラニン
ここで、せっかくですから、メラニンについてちょっとお話しておきます。
肌細胞を守るメラニン
美肌の敵のように言われるメラニンですが、このメラニンは、紫外線が肌の「基底層の細胞核」まで届くのを防ぐ大事な役割があります。
メラニンが順調に排出されないと、シミやそばかすのもとになる
メラニンは肌が新陳代謝することで排出されます。しかし、過剰な日焼けによって紫外線を大量に浴びると、過剰にメラニンがつくられます。多すぎて排出しきなかったメラニンは、肌に残り、これがシミやソバカスの元になります。
また、新陳代謝が乱れることも、メラニンが排出されずシミやそばかすの原因になるのです。
髪の色を決める2つの色素「ユーメラニン(黒褐色系)とフェオメラニン(黄赤色系)」
日本人に一番多い「黒髪」も、「漆黒」というような真っ黒髪の人もいれば、軽い髪色の人もいます。
髪の色は、その人が持つメラニンの種類と量で決まります。
ユーメラニン(黒褐色系)、フェオメラニン(黄赤色系)、この2種類のメラニン色素の量の違いが、髪の色の違いなのです。
白髪になる原因とは?
髪の毛の黒い色のもとになるのは、メラノサイトが生成したメラニンを毛母細胞が取り込むためです。
白髪になる原因は、
・メラノサイトが減少したり、欠失したりしている。(欠失型)
・メラノサイトが機能が低下し、メラニン色素を作ることができなくなった。(休止型)
のどちらかです。
白髪の原因<1> 加齢
メラノサイトの機能低下は、主に加齢による老化現象です。一般的で、ごく自然なことですので、仕方がないと言えば仕方がない症状ではあります。
白髪の原因<2> 遺伝
白髪は遺伝的要素が強く、親が若白髪だったり、加齢によって白髪が進んでいくタイプであれば、同様の体質を親から受け継いでいることは十分に考えられます。
白髪の原因<3> ストレス
ストレスで白髪が増えた、という話はよく聞く話です。ストレスは、細胞の老化を進め、メラノサイトの活動にもダメージを与える可能性があります。
白髪の原因<4>食生活
実は「特にこれを食べないと白髪になる」あるいは「これを食べれば白髪がなくなる」という食品はよくわかっていません。しかし、髪を作り、メラミンのもとになるアミノ酸を多く含むたんぱく質や、体の調子を整えるビタミンやミネラル、体を動かすエネルギーとなる糖質や脂質なども、不足すると心身に影響します。
食事で全身を整え、髪の色だけでなく、髪の艶やハリも改善していきましょう。
白髪の原因<5>疾患
疾患によっては、メラノサイトの働きが低下、またはメラニンの受け渡しができなくなることによって、白髪になる場合があります。悪性の貧血や甲状腺機能の異常も白髪を起こす要因になります。また、一部の疾患の治療薬が白髪を引き起こす原因になることもあります。
「若白髪と若薄毛」は一緒にはならないってホント?
「若白髪と若薄毛」は同時に発症しない、という意味合いのことわざもありますが、そもそも白髪とAGAに関係性があるのでしょうか。
白髪の原因は「メラノサイトでメラニンが作られなくなること、もしくは毛母細胞にメラニンが受け渡されないこと」でおこります。
AGAは、男性ホルモンが引き金となってヘアサイクルが乱れることで起こります。
メカニズムが全く違うため、別物と考えた方がいいでしょう。
しかし、共通項として
・どちらも遺伝的要素が大きい
・悪影響を与える要因が食事やストレスなどである
という点があります。
遺伝は個人の力ではどうしようもない部分もありますが、生活習慣をちょっと改めることならできそうですね。
体のためにも髪のためにも、今よりもう少しだけ、日ごろの生活習慣に気をつけて過ごしましょう。
白髪との付き合い方はどうしよう? 良い相談先がある?
果たして白髪は治るもの?
白髪の原因が生活習慣や、外的環境であれば、そこを改めることで改善が見込める場合もありますが、加齢や遺伝などの場合は、元に戻すことはほとんどできません。
白髪抜いてしまう人もいらっしゃいますが、無理矢理毛を抜くことは、頭皮に悪影響はあっても、良いことは何もありません。抜くのはやめておいた方がいいでしょう。
ちなみに、白髪を抜いても、その毛穴から生えてくるのはやっぱり白髪です。
その毛穴の毛根では、もうメラニンが十分に供給されなくなっているのですから、抜いたところで生えてくるのは白髪なのです。
白髪は治すことを考えるより、対処を考える方が現実的と思った方がいいでしょう。
白髪との付き合い方
手軽なのは白髪染めです。黒く染めたり、カラーリングで茶系の色にする人が多いですね。定期的に染めなければならないので、それなりにお金もかかりますし、時間も取られます。
白髪は染めてしまえば他人にはわからないので、この方法がイチバンかとは思いますが、頻繁な毛染めは頭皮や髪の毛のダメージにつながり、薄毛の誘因ともなりかねません。AGA(男性型脱毛症)を気にしている人や既に薄毛に悩む人には、あまり毛染めはお勧めできません。
もう1つの手立てが「白髪を切る」こと。「抜く」のではありません。ちゃんとハサミを使って「切る」のです。
ただ、この「切る」という方法は、白髪が増えてしまった人にはあまり役に立たない対策です。白髪がまだ数本という人、或いは特に目立つ場所があるという場合の対策です。
できるだけ根元近くからハサミで切りますが、この時に、周りの黒い髪の毛も切ってしまわないよう注意しながら行ってください。
白髪の相談は発毛治療専門病院へ
白髪とAGA、発症メカニズムは違っても、「髪の毛」に関することという共通点があります。
AGA治療で多くの症例を扱っている発毛治療専門病院では、白髪治療にも何らかのアドバイスをくれるところもあるようですから、白髪の悩みも、クリニックに相談してみてはどうでしょう。
現時点では、白髪の治療は確立していないため、すぐに白髪が黒くなる!という夢のような話はありませんが、頭皮ケアについていろいろ教えてもらえるかもしれません。
直接白髪の悩みが解決しなくても、頭皮のケアについて相談してみるのもいいでしょう。
「Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪) 無料カウンセリング」
(まとめ)
髪の毛が白髪になるメカニズムはお分かりいただけましたか。
AGAの発症とは全然メカニズムが違いました。
ただ、それぞれに悪影響を与える要因は共通しています。
白髪改善を望むなら、クリニックに相談してみるのも手です。
思いもかけない効果が得られるかもしれません。
注:記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。
サイトの情報を利用し判断・行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。