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【クリニック監修】薄毛改善効果がある「フィナステリド」とは

【フィナステリドがAGA治療に効果的なわけ】AGA治療に効果をもたらす成分として知られる「フィナステリド」。フィナステリドを配合したAGA治療薬は、1990年代に開発されましたが、元々は薄毛治療とは一見無縁の、前立腺肥大症の治療薬に使われていた成分です。なぜフィナステリドは薄毛治療にも使われるようになってのでしょうか?

このページの監修者のご紹介

医療法人翠奏会 
Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)

事務長 安田 孝志(やすだ たかし)

経歴

髪に関する美容業界を経て、1999年にクリニックに入職。「AGAはお医者さんで治せる」ことがまだ世の中にあまり知られていない頃から発毛治療に事務長として携わってきた、日本における発毛治療の変遷を知るエキスパート。
関西において男性の発毛治療を行っているDクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)と、分院の女性専門クリニック・脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪の事務長として活躍中。新人指導や接遇改善、業務改善等に対しリーダーシップを発揮している。

フィナステリドは、前立腺肥大症に効果をもたらす成分

フィナステリド製剤「プロスカー」と「プロペシア」
「フィナステリド」は「C23H36N2O2」という化学式をもつ化学物質です。
このフィナステリドを主成分とするAGA治療薬が、1990年代にアメリカで開発されました。日本でも広く知られている「プロペシア」です。

フィナステリドはもともと前立腺肥大症の治療薬「プロスカー」に使われていた成分でしたが、1997年にアメリカでAGA治療薬「プロペシア」として承認されて以来、世界中で使われるようになりました。

(※参照|DBGET integrated database retrieval system「フィナステリド」

前立腺肥大症とは
前立腺は男性の膀胱の下の方にある器官ですが、老化によって肥大することがあります。前立腺が肥大すると膀胱を圧迫するため、膀胱内の尿を溜める機能が低下して、頻尿を引き起こすおそれがあります。

「5αリダクターゼ」と「テストステロン」と「ジヒドロテストステロン」
前立腺肥大症の原因には脳卒中の後遺症などの他、男性ホルモンが大きく関わっています。
男性ホルモンの一種「テストステロン」が、より作用の強いジヒドロテストステロン(DHT)に変化することで前立腺細胞の増殖を促し、それが前立腺肥大の原因になると言われています。

DHTは「5αリダクターゼ」という還元酵素とテストステロンが結合することで産生されます。
フィナステリドにはこの5αリダクターゼを阻害する効果があります。そのため、フィナステリドを配合した「プロスカー」は、前立腺肥大症を抱える人への治療薬として普及していきました。

この5αリダクターゼという還元酵素は、AGAの発生にも大きく関わっているため、フィナステリド配合薬はのちにAGA治療薬としても使われることになります。それについては事項で、詳しくご説明します。

 

フィナステリドからプロペシア

アメリカで承認されたプロスカーですが、服用した前立腺肥大症の患者さんの間に、薄毛脱毛の進行が抑制される効果が見られるようになり、プロスカーの発売元である製薬会社のメルク・アンド・カンパニーは、フィナステリドを利用し、薄毛治療薬を開発できないかと考えました。
そして1997年、フィナステリド配合量を変えたAGA治療薬「プロペシア」が誕生することになります。

日本でも2005年、当時の万有製薬(現MSD社)から同じプロペシアが発売されています。2015年にMSD社の特許が切れたことから、現在はファイザーや沢井製薬、武田テバファーマや東和薬品、クラシエ薬品やシオノケミカルなどから、フィナステリド製剤「プロペシア」のジェネリック製品(後発医薬品)が発売されています。

 

フィナステリドはヘアサイクルを、正常に導く

先ほど触れたAGAのメカニズムについて、もう少し詳しくご説明しましょう。

ヘアサイクルとは

人間の毛髪には、ヘアサイクル(毛周期)と呼ばれる周期があります。
これは髪が生まれてから抜け落ち、また生えるを繰り返す期間のことを指し、男性は2~5年、女性は4~6年と言われています。

ヘアサイクルには、「成長期」「退行期」「休止期」の3つの時期があります。

生まれたばかりのフワフワで柔らかい毛が、しっかりとした毛に育っていく期間が「成長期」となります。

成長期を終えた毛は毛母細胞の分裂が衰えていき、いわば成長はストップしたもののまだ抜け落ちていない「退行期」を迎えます。退行期は2週間程度続きます。

退行期も過ぎると「休止期」に入り、3~4か月程度かかって髪は抜け落ちていきます。

ヘアサイクルが正常であれば、髪は成長期の間に太く硬く成長してゆき、育ちきった状態で抜け落ちます。

AGAのメカニズム

5αリダクターゼとテストステロンが結合して産生したDHTには、前立腺を肥大させるだけではなく、頭髪にも作用していました。

DHTは、頭髪の毛根にある毛乳頭細胞を萎縮させ、毛母細胞の活動を抑制する効果があります。これによって、成長期が充分でない細く短い状態の毛が抜け落ちていき、発毛が追い付かず薄毛が目立つようになってしまい、やがては生えなくなってしまいます。

つまり、これがAGAです。
そして話は戻り、ここでお待ちかねの「フィナステリド」の登場です。

フィナステリドを投与すると5αリダクターゼの働きを阻害し、DHTの発生を抑えます。これによってヘアサイクルの乱れが進行するのを防ぎ、髪は抜けずに成長していくことができるのです。

なおAGAとヘアサイクルについては、当Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)のこちらのページでもご紹介しています。

「AGA、進行性の男性型脱毛症とは何か」
薄毛の原因と対策

 

フィナステリドは、男性にのみ使える成分

女性の体内でも男性ホルモンのひとつである「テストステロン」は分泌されていて、これが筋肉や骨の発達に役立ったり、女性の性欲亢進に一役買っています。
では女性が薄毛に悩んだ場合、「女性にも男性ホルモンが分泌されているのだから」と、フィナステリドを服用しても良いのでしょうか。

答えは「NO」です。
なぜなら女性が服用しても効果がないだけではなく、妊娠していた場合、男児胎児に影響を及ぼすことがあるからです。

フィナステリドが働きを阻害する5αリダクターゼは、胎児の男性器を形作るために必要不可欠なものです。妊娠している女性の体内にフィナステリドが取り込まれると、男児胎児の生殖器官の発育に重大な影響を及ぼすことがあります。
また、授乳中の女性も血液から母乳を通して赤ちゃんに移行してしまうため、授乳を受ける赤ちゃんにも同様の副作用がおきる可能性が考えられます。

このため女性の使用は適応外となっているのです。

また女性の薄毛はテストステロンではなく、女性ホルモンの減少が原因と言われています。
一般的に女性の髪は「ふさふさでツヤツヤ」というイメージがありますが、加齢などが原因で女性ホルモンの分泌が減少すると、相対的に男性ホルモンが優位になるため、女性でもAGAと同じ作用で薄毛脱毛が進行していきます。

男性と違って、減少はしても女性ホルモンがあるため、まったく抜け落ちるということにはなりません。頭頂部の分け目が目立つようになったり、細く弱い毛ばかりになり、全体のボリュームが損なわれるといったような症状がそのほとんどです。

「でもフィナステリド配合薬は使えないし、どうしたら……?」と心配されるかもしれませんが、ご安心ください。女性にも使える発毛成分があります。それは血管拡張作用と、乳毛頭細胞を刺激して発毛を促す作用がある「ミノキシジル」です。

 

フィナステリドの副作用とは

フィナステリドの副作用から、女性にはしようすることができないことは先にお伝えした通りですが、それ以外の副作用もあります。

フィナステリド配合薬プロペシア以外にも、ジェネリック製品が日本国内で普及しています。海外で製造されている「フィンペシア」「フィナロ」「フィナバルド」なども、フィナステリドが配合されているAGA治療薬です。

これらの薬に共通する副作用としてわかっているのが

・性欲の減退
・勃起不全
・精液量の減少

・乳房の痛みや乳房の肥大
・抑うつ症状
・めまい、発しん、じんましん
・血管のむくみ

などがあります。

食欲不振や、全身のだるさなども報告されています。

また
、フィナステリドの服用は、精液中の「血清前立腺特異抗原(PSA)」の値にも影響します。これは前立腺がんの検査に必要不可欠なものです。現在前立腺のトラブルを抱えている場合は、フィナステリド配合薬によるAGA治療を始めるにあたっては、必ず事前に医師に相談してください。

なお、先ほど海外で発売されているフィナステリド配合薬について触れましたが、日本国内では医師の処方なしでは購入できません。

インターネットで検索すると、個人輸入代行サイトでフィナステリド配合薬を扱っていることがわかりますが、そもそも広告のように商品の画像、商品名などの説明が入った状態のインターネットサイト等を利用し、受注するようなかたちをとり、個人輸入代行で医薬品を扱うことは違法です。(※1)

また、個人輸入代行サイトは、副作用が出た際の相談窓口がないところも多くあります。つまり「フィナステリドの海外ジェネリック製品の服用は、自己責任」となっているため、上に挙げた副作用に苦しんだとしても、サイトに責任を問うことは困難です。このことからもフィナステリド配合薬を、自己判断で服用することはお勧めできません。

(※1参考  厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」)

 

フィナステリドは、継続した服用が大事

フィナステリドはヘアサイクルの乱れを整え、髪がしっかり成長していくのをサポートする成分ですが、フィナステリドを内服すれば、すぐに効果があらわれる訳ではありません。効果が実感できるようになるには、約半年は服用を続ける必要があります。

薄毛が気になって、考え抜いてAGAの治療を始めたような方には、もどかしく長く思える時間かもしれませんが、ここはじっくりと気長に待つしかありません。

もしもこれからフィナステリドの服用を含めてAGAの治療を考えている人がいらっしゃるなら、半年かそれよりも先のイベントを考えて、それに合わせて思い切って治療を始める、というようなスタートの切り方もいいかもしれませんね。

当Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)の場合、初診時は初診費とフィナステリド30錠(1ヵ月分)の処方で11,000円、再診時は再診費とフィナステリド90錠(3ヵ月分)の処方で22,000円かかります(いずれも税別)。

そのため「もっと安く手に入らないの?」と思うかもしれませんが、フィナステリドには副作用があります。自己判断で勝手に服薬すると思わぬリスクを背負うこともありますので、フィナステリドの服用は、頭髪治療の医師に相談したうえで始めることを強くお勧めします。

当Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)をはじめ、AGA専門クリニックでは、医師による診察や各種検査を基にして、患者様一人一人に合わせた処方の1つにフィナステリドをご提案しています。そのため、場合によってはフィナステリド以外の薬を使ってAGA治療を進めることもあります。
フィナステリドの服用を希望して来院された場合は、もしかしたら拍子抜けするのかもしれません。しかし、何がその人にとってベストな治療法なのかを、プロの目で見極めた上での判断ですので、安心して治療に取り組んでください。

なお、当Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)では、薄毛や抜け毛のための無料カウンセリングを行っています。
フィナステリドによる治療はカウンセリング後の初診を経てスタートしますが、費用や期間などの質問や疑問については、この場で専門スタッフに相談することができます。

フィナステリド製剤を利用したAGA治療や、頭髪について相談したい方は、お気軽にご利用ください。

Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)の、薄毛や抜け毛のための無料カウンセリング

 

<まとめ>

フィナステリド配合薬は医薬品で、服用にあたっては医師の処方が必要です。また薄毛改善効果を実感するまでに時間がかかるため、継続した服用が求められます。とはいえフィナステリドは医師の指導のもとで正しく服用すれば、十分に効果が期待できます。AGAに悩んでいる男性にとっては、頼れる成分と言えるでしょう。

注:記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。
サイトの情報を利用し判断・行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。

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