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【クリニック監修】AGA治療、かかる費用はどれくらい?
このページの監修者のご紹介

医療法人翠奏会
Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)
事務長 安田 孝志(やすだ たかし)
経歴
髪に関する美容業界を経て、1999年にクリニックに入職。「AGAはお医者さんで治せる」ことがまだ世の中にあまり知られていない頃から発毛治療に事務長として携わってきた、日本における発毛治療の変遷を知るエキスパート。
関西において男性の発毛治療を行っているDクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)と、分院の女性専門クリニック・脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪の事務長として活躍中。新人指導や接遇改善、業務改善等に対しリーダーシップを発揮している。
AGA治療、費用の目安は?保険適用は?
AGA治療は基本的に健康保険が適用されません。ED治療やレーザー脱毛などと同様に、自由診療扱い。そのため、治療費は全額自己負担することになります。
※円形脱毛症など自己免疫疾患が要因の場合は保険が適応される場合があります。
症状などにより費用は異なりますが、最も一般的な治療薬の1つであるプロペシアを服用する場合では、検査費用などを含めて初診料は無料~10,000円程度、月々の治療薬代はカウンセリング込みで15,000円~35,000円程度が相場になっています。
プロペシアは抜け毛を止めるための内服薬ですが、そこに発毛のための外用薬などを組み合わせた治療を行う場合も少なくありません。その場合は、その薬の費用も加算されます。
自分が目指すゴールは抜け毛のストップなのか、それとも発毛なのか、そうした目標を達成するための費用の目安はどれくらいなのかなど、治療を始める際にきちんと確認することが大切です。
AGA治療、費用をふまえて受診先を決めよう
費用の目安を知ることと同時に大切なのは、どこで治療を受けるかということ。
選択肢として、一般病院を検討する方もいらっしゃるでしょう。
実際、一般病院でも、AGA治療に取り組んでいる皮膚科もあります。身近な皮膚科でAGA治療を受けられるというのは、精神的な面での安心感があるかもしれません。
とはいえ、AGA治療の場合、一般病院であっても費用については健康保険は適用されませんのでご注意ください。
さらに、一般的な皮膚科の診療範囲は多岐にわたるため、AGAに詳しい医師が揃っているとは限りません。
AGAの症例数、治療実績やデータが豊富にあるかどうか、あるいは、ある程度の治療実績はあるものの、その病院としては特に熱心には取り組んでいない……という場合もあるかもしれません。
病院がAGA治療についてどのくらい力を入れているか、希望される治療のイメージや具体的な方法に対応ができるかなどは、できる限り事前に確認しておくことをお勧めします。
一方、AGA専門クリニックであれば、症例数や医師の専門性の高さなどの点で、AGAに特化した先端治療が期待できるでしょう。しかしその一方で、費用が少し高くなる場合もあり得ます。
それぞれのメリットとデメリットを比較・検討した上で、ご自分のライフスタイルに合うAGA治療法を探してみることをお薦めします。
AGA治療の費用は、治療方法によって変わる
AGAの治療内容は、先ほど述べた通り、プロペシアを内服するだけではありません。さまざまな治療薬や治療メニューがあり、それぞれに費用が異なります。主な治療薬について、それぞれの予算がどれくらいなのか、以下にまとめました。
・プロペシア
有効成分はフィナステリド。毛母細胞の働きを抑制する男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)を生産する酵素、5αリダクターゼの働きを阻害する作用があり、AGAによる抜け毛の進行を止める効果が期待されます。
費用は1か月あたり、およそ5,000~7,000円程度が相場になっています。
・ザガーロ
プロペシアと似たような働きをするザガーロの有効成分はデュタステリド。フィナステリドと同様に、5αリダクターゼの働きを阻害する作用があります。
費用は1か月あたり、9,000円~13,000円程度です。
・ミノキシジル
高血圧症の薬として開発されたミノキシジルですが、副作用に発毛症状が見られたためAGA治療に用いられるようになりました。
米国ファイザー社が外用薬『ロゲイン』の名前で先発薬を販売している他、日本の製品ではアンファーのメディカルミノキ5、大正製薬のりアップなどが販売されています。
毛乳頭細胞に働きかけ、毛母細胞の細胞分裂を活発にさせることで髪の毛の成長を促します。プロペシアやザガーロとは薬理作用が異なるので併用して使うことも可能。費用は1か月あたりおよそ6,000~8,000円程度となっています。
ちなみに内服薬の「ミノキシジル・タブレット」もありますが、ミノキシジル・タブレットの場合、1か月あたりおよそ8,000~10,000円程度です。内服薬は副作用が出る可能性もありますので、タブレット使用は医師の指導を必ず守りましょう。
投薬以外のAGA治療その費用は?
プロペシアやザガーロ、ミノキシジルといった一般的に広く使われている治療薬のほか、AGA治療の現場では、最先端技術を用いた新たな治療も展開しています。まだ新しい治療法のため、その効果は未知数の部分も多く、適正価格であるかどうかも判断が難しい場合があります。
・メソセラピー
治療したい部位に注射やレーザーなどを使って、直接薬液を浸透させる治療法。導入するAGAクリニックが増えつつありますが、価格はクリニックによってばらつきがあります。(※当クリニックでは取り扱いがありません。)
・HARG療法
幹細胞から特定のタンパクを取りだして頭皮に注入する毛髪再生医療。その効果などについてはまだ未知数の部分も少なくありません。費用はクリニックや症状によってばらつきがあるのが特徴です。(※当クリニックでは取り扱いがありません。)
(参照文献 |浜中聡子(著)「髪をあきらめない人は、3つの生活習慣をもっている」2017年,学研)
オーダーメイドのAGA治療、その費用は?
アドバンスト発毛治療(積極的発毛治療)は、1人1人の症状に合わせて内服薬と外用薬を組み合わせる、オリジナルの処方薬によるAGA治療です。
一言でAGAといっても、その発症リスクや症状などはそれぞれ個人差があります。そうした個人の症状にあわせて、内服薬が外用薬を組み合わせたオーダーメイドの治療で、AGAの治療法の中でも、効果が期待できる治療法の1つです。
AGAは生活習慣によってもそのリスクは高まるため、生活習慣全般へのアドバイスや、必要に応じてサプリメントなども処方し、AGA症状に全方位的にアプローチするため、高い効果が期待できますが、専門クリニックであっても導入していないところもあります。
1回あたりの費用は症状にもよりますが、15,000円~32,000円程度です。(※クリニックによって異なりますので、詳しい価格については取扱いクリニックへお問い合わせください。)
当Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)のサイトでも、アドバンスト発毛をはじめ、研究チームと連携した当クリニックの治療内容について紹介しています。ご参考にご一読ください。
・AGA・薄毛専門病院 Dクリニック大阪 メンズ(旧脇坂クリニック大阪)の特長
AGA治療、ジェネリックで費用は安くなる?
AGAの治療薬にもジェネリック(後発医薬品)が存在します。
プロペシアの有効成分はフィナステリドですが、このフィナステリドが配合されている「フィナステリド錠」は、プロペシアの発売元であるMSD製薬だけではなく、ファイザー株式会社と沢井製薬、東和薬品からも販売されています。
費用については、これら国内産のジェネリックは多少は安価で販売されているものの、プロペシアに比べて極端に安くなっているというわけではありません。ファイザーのものはほとんど費用が変わらない場合もあるようです。
一方、海外から個人輸入できる海外製ジェネリックの中には、費用が極端に安くなっているものがあります。しかし、これらの海外製ジェネリックの問題は、その品質の安全性がグレーであること。副作用が起きた際の対応のリスクを考えると、安易に個人輸入することはお勧めできません。
まずはAGA専門クリニックで医師やスタッフに相談した上で、ジェネリックの利用を検討してはいかがでしょう。
費用の安さだけを求めた個人輸入は考えもの
日本人のおよそ3割が、「薄毛」「抜け毛」に悩んでいると言われています。とくに薄毛は男性だけではなく女性にも広がっています。
「最近、髪が薄くなった……」と感じている男性は、まずはAGAを疑ってみると良いかもしれません。とはいえ、自分の薄毛の原因がAGAかどうか、自己判断できるものではありません。
費用を安く抑えたいあまりに、医師の診断もないうちから通販サイトで薬を購入して服用するのは、副作用などリスクばかり大きくなります。
プロペシアには、勃起不全、性欲減退などの副作用が報告されています。わずかですが肝機能に影響をおよぼす場合もありますので、服用の際には肝機能検査をすることが推奨されています。(※1)
また海外輸入薬の通信販売や個人輸入代行サイトの商品には偽造品も多く含まれています。
費用を安くするために購入した薬が原因で、健康そのものが奪われては結果的に高くつくかもしれませんし、かえって治療の回り道にもなりかねないでしょう。
AGA治療薬の入手・服用は、医療機関で医師の指導を受けた上で行いましょう。
(※1 参照|プロペシア「添付文書」)
AGA治療は、費用の面からも通院がオススメ!
費用をできる限り抑えたいと考えるのであれば、なんといっても「早期発見・早期治療」です。AGAがそれほど進行していないうちであれば、進行を食い止め、目標の状態に回復するのも早くなる可能性があります。
無料のカウンセリングを行っているクリニックも少なくありませんし、カウンセリングの際に無理のない治療プランを作成してくれるAGA専門クリニックは全国に数多くあります。
結局のところ、できるだけ早期に自分に合ったクリニックを選んで治療をスタートさせることが、もっとも効果的な費用節約と言えるでしょう。
(まとめ)
AGA治療にかかる費用は、どのような薬をどの程度の期間服用するかで異なってきます。個人輸入などで品質の保証のない安価な薬を服用するのではなく、できるだけ早期に知見のある医師による診断に基づいた適切な治療をスタートさせることが、結果的には効果的な治療かつ費用節約にもつながることがおわかりいただけたでしょうか?
注:記事の内容は、効能効果または安全性を保証するものではありません。
サイトの情報を利用し判断・行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。